コンクールINDEX

第37回プラスチック日用品優秀製品コンクール

2018年9月26日

審査にあたり

「第37回プラスチック日用品優秀製品コンクール」は組合員の皆様のご協力をいただき、お陰様で22社、67点の応募をいただくことができました。
今回は審査を行う前に、各審査委員に事前に配布している資料を検討し、予め自分が選んだ商品(5点)を決めて審査会場に来て頂くようにお願いをした。

一次審査
審査会の当日、予め自分が選んできた商品(5点)を、現物を見て確認して頂き特に変更がなければ事前に選んできた商品(5点)を投票していただきました。
集計後、審査委員長が投票された集計を確認。
二次審査に進める製品(30点)、得票数が下位となった製品(37点)という結果となり、二次審査に進む製品が決定した。

二次審査
二次審査に進んだ製品(30点)について、審査員全員で意見交換を実施。
なお、「賞」を授与する経済産業省、関係団体の審査委員の方は、意見交換で出された意見を参考にしながら、各自の審査ポイントに従い「受賞製品の候補」を決定(内定)した。

各賞の審査ポイントは、下記の通り。

 

《参考》
特別大賞:経済産業大臣賞
 技術力、デザイン、品質、機能など、国民生活に寄与するものづくりに対する姿勢等を総合的

 に審査する

大賞:経済産業省製造産業局長賞
 特色あるものづくりの取り組みや、技術力など総合的に審査する

大賞、奨励賞:一般財団法人生活用品振興センター理事長賞
 国民生活の向上に寄与する生活用品について、実用性、耐久性、斬新製の観点から審査する

大賞、奨励賞:一般財団法人日本ファッション協会理事長賞
 衣食住の枠を超えて生活文化の向上発展に寄与し、潤いと活力に満ちた製品について審査する

大賞、奨励賞:一般社団法人日本流行色協会理事長賞
 ➀ターゲットとするお客様のライフスタイルを捉えたカラーデザインであるか
 ②商品のカラーラインナップの考え方
 ③カラーデザインに対する新しい試みがあるか

大賞、奨励賞:全日本プラスチック製品工業連合会会長賞
 応募されたプラスチック日用品他の成形技術、技能等について審査する

優秀賞
 各賞の受賞候補製品にノミネートされた製品の中より、ものづくりの観点から新規性や革新
 性などが網羅され、デザイン的にも流行の感性を持った製品について審査する

以上

 

総評

審査委員長   一般社団法人 日本デザイン保護協会
専務理事 本多 誠一

 今年も、恒例の秋のイベントとなっている「プラスチック日用品優秀製品コンクール」が開催された。第37回を迎える歴史と伝統のあるこのコンクールは、新たな素材や加工技術の開発など技術の進展、また国内外の社会情勢やライフスタイルの変化などに対応して、時代に合わせ、時にプラスチック製品以外の製品も対象とする部門を設けたり、様々なテーマを掲げて、より良いプラスチック日用品を社会に提供すべく、続けられてきた。昨年よりも数は若干減ったものの、本年も様々なアイテムの67点の製品の応募があった。
 そして、今回の応募製品はいずれも、より新たな観点から生活を豊かに、充実したものにし、かつ、日々の暮らしを楽しくさせるアイディア溢れる製品であり、応募企業・メーカーの製品・デザイン開発に対する強い意識が感じられ、機能的にも十分考えられ、造形的にもさらに洗練された優秀な製品が多数見られた。「プラスチック日用品優秀製品コンクール」の名のとおり、日本のものづくりのレベルの高さを見ることができるコンクールとなっている。

 

 今回、特別大賞の「経済産業大臣賞」には、岩崎工業(株)の「スマートフラップ&ロックスM・L」(食品用容器)が選定された。蓋をしたまま電子レンジにかけることができることで、別皿に移し替えラップを使用して加熱する必要もなく、エア弁で保存も調理もスムーズに行え、ごみの削減、洗い物も減らせるなど、エコロジーや省エネに配慮したモノづくりとなっている点が審査委員から高い評価を受けた。
 そして、大賞の「経済産業省製造産業局長賞」には 、リス(株)の「HOME&HOME GREEN 連結ワンハンドペール33J」(ダストボックス)が選定された。この製品は、材料に業界初の植物由来プラスチック(サトウキビの残渣液(モラセス)から生成。5%)を配合したもので、蓋の開閉や連結構造などにも実用的な工夫がなされた優秀な製品であり、エコロジーに配慮した企業の取り組みとともに、審査員から高い評価を受け選定された。
 そのほか各後援団体の大賞として、「(一財)生活用品振興センター 理事長賞」には、国際化工(株)の「メリーナ M186 キッチンペーパースタンド」が、ペーパーが汚れにくく、一方で引き出しや取り換えの容易さを備える形状を、縦型・省スペース、包み込むような造形として簡潔でありながら安定感あるものとしてまとめ、またメラミン素材を使用するなど、実用性・耐久性に優れた点で高い評価を得て選定され、「(一財)日本ファッション協会 理事長賞」には、(株)吉川国工業所の「Colander&Bowl 米とぎにも使えるザルとボウル」が、独自開発の樹脂・高い成形技術に基づく適度な弾力性と細長い縦スリットにより、米とぎ研究から求められた、水切れの良さを実現しつつ、スタイリッシュな造形としてまとめ上げた点が高く評価されて選ばれた。また、「(一社)日本流行色協会 理事長賞」には、八幡化成(株)の「オムニウッティ ニュートラルカラー」が選定された。形状としては25年前に開発されたときから変わらないロングライフの製品であるが、新たに採用されたニュートラルカラーの色彩がプラスチックとしては極めて堅牢で上品な質感と相まって落ち着いた存在感のあるものとなっている点で高く評価されて選定され、「全日本プラスチック製品工業連合会 会長賞」には、(株)吉川国工業所の「引っ掛けて使えるハンギングクリップ 2P」が、従来ありそうでなかった、大径パイプにも対応した幅広クリップの優れた製品として選ばれた。クリップ部分を左右非対称の造形として、しっかり挟み込む噛み合わせの機構を実現し、また透明な素材を使用して、実用性とデザイン性を兼ね備えている点が高く評価された。
 また、奨励賞として、「(一財)生活用品振興センター 理事長賞(奨励賞)」には、(株)アイセンの「伸縮ランドリーラック」が、マンションのベランダの柵や壁など掛けたい所の厚みにフィットでき、スリムに折り畳んで収納できる実用性・利便性で、「(一財)日本ファッション協会 理事長賞(奨励賞)」には、八幡化成(株)の「チェスティーノ バスケットシリーズ」が、蓋がトレーとしてレジャーなどでも便利な、淡く美しい色彩の丈夫な作りである点で、「(一社)日本流行色協会 理事長賞(奨励賞)」には、信濃化学工業(株)の「凛シリーズ(マルチカップ)」が、陶磁器をベースに開発された、プラスチックとは思えない上品で落ち着いた絶妙な色合いとマットな質感と高い耐久性を有する点で、「全日本プラスチック製品工業連合会 会長賞(奨励賞)」には、岩崎工業(株)の「タテヨコ・イージーケアピッチャー 1.6、2.1」が、手入れが簡単なパッキン一体型、中栓の開閉からロックまでレバーの上げ下げワンタッチで行える実用的で工夫された構造である点が評価され、各製品ともそれぞれが優れているとして選定された。
 そのほか、優秀賞として、ものづくり観点から新規性、革新性のある優れた製品、時代のニーズに合わせた優良な製品として、スケーター(株)の「曲げて使えるはじめてスプーン・フォーク」と、(株)小森樹脂の「キャップオープナー」が選定された。

 

 以上、特別大賞として経済産業大臣賞1点、大賞として経済産業省製造産業局長賞1点、及び後援団体の理事長賞又は会長賞が各1点ずつ計4点、後援団体の奨励賞が各1点ずつ計4点、並びに優秀賞2点の、総計12点の優秀製品が選定された。受賞製品は、いずれも従来の製品に比べて利便性の向上や生活を豊かにするものであり、時代に要請に対応するエコへの配慮等も兼ね備えた、製品として完成度が高いものであった。

 

 近年は既に当たり前になりつつあるエコロジー、サステイナブルなデザインを意識する製品が増加してきているが、本年6月の主要7カ国(G7)首脳会議で採択された「海洋プラスチック憲章」において、2030年までにすべてのプラスチックを再利用や回収可能なものにする方針が示された。また、既に、企業のESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みを社会が厳しく見るようになっており、プラスチックごみ(微小プラスチック汚染)の対策について、消費者にもわかりやすい例としてストローが象徴的に取り上げられ、その動きが活発になってくるなど、プラスチックを取り巻く環境は厳しくなってきている。
 プラスチック日用品業界においても、短期間での製品開発、製品の短ライフサイクル化等に加え、限られた人材・投資資金というギリギリの状況の中でも、そうした社会的ニーズに応え、消費者の求める製品を出し続ける努力を続けてきているが、新興国をはじめとする海外勢とのコスト競争は一層厳しくなっており、競合する多数の製品の中から選ばれる「魅力」ある製品となるよう、より一層の努力を重ねていかなければならない。そして、今後、プラスチックを取り巻く環境は一層厳しくなっていくことであろう。しかし、それは逆に、コスト競争で優勢であった諸外国との関係においては、エコロジー、サステイナブルの観点でもハイレベルな日本のモノづくりで対抗し、逆転できる良いチャンスであるともいえる。使い捨てではない優良なプラスチック製品はまだまだ必要とされる。今回の入賞製品をはじめとする応募製品には、様々な工夫と努力によってこうした状況を乗り越え、社会のニーズに応え、顧客満足度の高い製品を開発し続けようとする真摯な企業姿勢の萌芽が十分に含まれていると感じる。

 

 今後も、歴史ある本コンクールが、プラスチック日用品業界の発展の一助となることを期待している。

受賞製品リスト

賞の種類受賞会社製品名/商品名詳細
特別大賞(1点)
経済産業大臣賞 岩崎工業株式会社 スマートフラップ&ロックス
M ・ L
→詳細
大賞(5点)
経済産業省
製造産業局長賞
リス株式会社 HOME&HOME GREEN
連結ワンハンドペール33J
→詳細
一般財団法人
生活用品振興センター
理事長賞
国際化工株式会社 メリーナ M186
キッチンペーパースタンド
→詳細
一般財団法人
日本ファッション協会
理事長賞
株式会社吉川国工業所 Colander & Bowl
米とぎにも使えるザルとボウル
→詳細
一般社団法人
日本流行色協会
理事長賞
八幡化成株式会社 オムニウッティ
ニュートラルカラー
→詳細
全日本プラスチック
製品工業連合会
会長賞
株式会社吉川国工業所 引っ掛けて使える
ハンギングクリップ 2P
→詳細
奨励賞(4点)
一般財団法人
生活用品振興センター
理事長賞
株式会社アイセン 伸縮ランドリーラック →詳細
一般財団法人
日本ファッション協会
理事長賞
八幡化成株式会社 チェスティーノ
バスケットシリーズ
→詳細
一般社団法人
日本流行色協会
理事長賞
信濃化学工業株式会社 凛シリーズ(マルチカップ) →詳細
全日本プラスチック
製品工業連合会
会長賞
岩崎工業株式会社 タテヨコ・イージーケア
ピッチャー1.6 、 2.1
→詳細
優秀賞(2点)
優 秀 賞 スケーター株式会社 曲げて使えるはじめて
スプーン ・ フォーク
→詳細
優 秀 賞 株式会社小森樹脂 キャップオープナー →詳細
賞種 製品写真
賞の種類特別大賞:経済産業大臣賞
受賞会社 岩崎工業株式会社
受賞製品 スマートフラップ&ロックス M・L
受賞理由

プラスチックの海洋ゴミ問題等で騒がれている昨今、日本プラスチック日用品工業組合が開催した第37回プラスチック日用品優秀製品コンクールには、多種多様な素材と環境に考慮した商品や、省資源に配慮した製品が数多く出品されていました。
しかし、製造メーカーの多くが環境に配慮した商品を製造・販売しているのに対し、消費者が店頭で商品を確認したり、購入できたりするお店が非常に少ないと審査員全員が感じているところです。

今回経済産業大臣賞に選出した「スマートフラップ&ロックス M・L」は、フタに付けられている「エア弁」を空けるだけで、フタをしたまま電子レンジで中の物を温めることができます。
従って、温める時にラップフィルムを使用する必要がないので、ゴミの排出を防げるエコな設計がされたレンジ容器となっています。一つの容器で、冷凍保存から、調理、弁当箱としての使用等、一貫して使用できるのであれば、これは、プラスチック食品容器の今後のあるべき方向性の一つを示している、と考えられます。審査員全員により協議した結果、当該製品は、消費者に分かりやすくエコのコンセプトを訴えている、として各審査員から高い評価を得た製品です。

賞種 製品写真
賞の種類大賞:経済産業省製造産業局長賞
受賞会社リス株式会社
受賞製品 HOME&HOME GREEN 連結ワンハンドペール 33J
受賞理由

リス株式会社「HOME&HOME GREEN 連結ワンハンドペール 33J」は、サトウキビから砂糖を取り出した後の残渣液(モラセス)から作り出された植物由来プラスチックを配合。(残渣液からバイオエタノールを作り出し、バイオエタノール→エチレン→プラスチックが出来上がります) 枯渇資源である石油から作られたプラスチックとは異なり、枯渇のない植物から作られているゴミ箱です。

また、CO2(二酸化炭素)を発生させない、あるいは吸収する植物からつくられているのでとてもエコです。サトウキビから食料となる砂糖を取り出した後の残渣液から作られているため、食料との競合も無く、画期的な材料で作られている製品です。

その他にもゴミ容器を連結することで、風による転倒をしにくくできたり、ハンドル付のフタにすることでゴミを持っていない方の手で簡単に開閉ができるため、ゴミが捨てやすく設計されているなど、企業として特色のあるもの作りの取組みや、技術力など、多くの審査員から総合的に高い評価を得た製品です。

賞種 製品写真
賞の種類大賞:一般財団法人生活用品振興センター 理事長賞
受賞会社国際化工株式会社
受賞製品 メリーナ M186 キッチンペーパースタンド
受賞理由

実用性、耐久性、斬新性等の視点から審査しました。
「メリーナМ186 キッチンペーパースタンド」は、包み込むような形状で、デザイン的にも優れており、また、機能面では、芯棒と本体が一体型で丸洗いができ、キッチンペーパーの引き出し・取り替えがスムーズにできます。
材質は、割れにくく耐久性に優れたメラミン樹脂を採用し、適度な重さで倒れにくく、食器洗浄機にも使えます。
このように細かな部分まで工夫されており、とても便利なキッチン用品である。
こうしたことから、当センター理事長賞(大賞)に相応しいものとして選定した。

賞種 製品写真
賞の種類 大賞:一般財団法人日本ファッション協会 理事長賞
受賞会社株式会社吉川国工業所
受賞製品 Colander & Bowl 米とぎにも使えるザルとボウル
受賞理由

この製品は、お米とぎにも使いやすいようにサイズや弾力性などが工夫されたプラスチックのザルとボウルですが、最大の魅力は、プラスチック独特の造形の美しさにあります。加えて3色のカラーリングも、都会的な印象を美しく表現しています。
ザルとボウルという、さりげない日用品ではありながら、日常の生活を美しく彩ることができるだけの魅力をもった優れた製品といえるでしょう。
木や竹には、木や竹が持つ美しさが。金属には金属の美しさがあります。この製品は、プラスチックがもつ造形の可能性を感じさせてくれます。

賞種 製品写真
賞の種類大賞:一般社団法人日本流行色協会 理事長賞
受賞会社八幡化成株式会社
受賞製品オムニウッティ ニュートラルカラー
受賞理由

樹脂による深刻な環境汚染に対する対策が急がれる今、長く使える商品を作るということも地球環境保護への一助となる。

この商品は今年で25周年を迎えるロングライフ商品である。ホースを固定できる、蓋がしっかりしているなどの機能のみならず、この商品が長く親しまれてきた理由はカラー展開にもありそうだ。

過去の商品から現在まで、時流を捉えてその時々に注目されているライフスタイルに合うカラー展開がなされている。今回応募があったこのシリーズには「ニュートラル」という名前がついている。カラーはネイビーブルー、グレー、ブラック、ホワイト、マスタードの5色で、これらは、近年ターゲットとして注目されているミレニアル世代が多用する色である。

消費者のライフスタイルがよく考えられたカラーラインナップである。

賞種 製品写真
賞の種類大賞:全日本プラスチック製品工業連合会 会長賞
受賞会社株式会社吉川国工業所
受賞製品引っ掛けて使えるハンギングクリップ 2P
受賞理由

近年の住宅では従来と比べ鴨居が少なくなってきており、フックをかけて使用することがままならない傾向がみられる。この製品はカーテンレール等を利用できるため、近年の住宅事情にマッチしたものとなっている。また、色合いも透明感のある落ち着いたものとなっている。

賞種 製品写真
賞の種類奨励賞:一般財団法人生活用品振興センター 理事長賞
受賞会社株式会社アイセン
受賞製品 伸縮ランドリーラック
受賞理由

実用性、耐久性、斬新性等の視点から審査しました。
「伸縮ランドリーラック」は、タオルなどの洗濯物を、いろんな場所に干せる優れものです。また、伸縮がきくのでバスタオルのような一寸大きめのものでも、サイズを調節して干すことができます。使用しないときは、折りたためてコンパクトに収納できるのも便利な製品です。
こうしたことから、当センター理事長賞(奨励賞)に相応しいものとして選定した。

賞種 製品写真
賞の種類奨励賞:一般財団法人日本ファッション協会 理事長賞
受賞会社八幡化成株式会社
受賞製品 チェスティーノ バスケットシリーズ
受賞理由

このようなプラスチックのバスケットは、日常の生活に欠かせないものとして定着しました。だからこそ、微妙な形状、表面仕上げ、カラーバリエーションなどについて、高度なクオリティが要求されるようになっています。
このバスケットは、落ち着いたフォルムのバランス、ものが置きたくなるトレーのようなフタ、そして魅力的なカラーバリエーションを持っています。特に、プラスチックの材質感とフォルムにふさわしいカラーリングは、生活者の日常を豊かに彩ることでしょう。

賞種 製品写真
賞の種類 奨励賞:一般社団法人日本流行色協会 理事長賞
受賞会社信濃化学工業株式会社
受賞製品 凛シリーズ(マルチカップ)
受賞理由

その商品が同じシリーズであるということを消費者に直観的に知らせるためには、カラーデザインが大きな役割を果たす。カラーの表現方法は商品のコンセプトによって異なる。凛シリーズのカラー展開は、暗めの、強過ぎず弱過ぎない色調で揃えられており、福祉施設などで求められる「識別効果」と、食空間で悪目立ちしない「感情効果」との両方を兼ね備え、さらに素材の質感と調和がよく考えられた色調と言える。

賞種 製品写真
賞の種類 奨励賞:全日本プラスチック製品工業連合会 会長賞
受賞会社岩崎工業株式会社
受賞製品タテヨコ・イージーケアピッチャー 1.6、2.1
受賞理由

熱湯にも対応できるピッチャーで操作が容易。製品柄、垢が付着するため洗浄の頻度が高くなるが、簡単に分解でき洗いやすい構造となっている。パッキンとふたが一体となっているが、変に凹凸がなく垢がたまりにくい構造となっている。デザイン的にも青と白でさわやかに仕上げられている。

賞種 製品写真
賞の種類優秀賞
受賞会社スケーター株式会社
受賞製品 曲げて使えるはじめてスプーン・フォーク
受賞理由

少子高齢化が叫ばれている中、あえて幼児向けの製品として開発されていますが、サイズを大きくするなどの改良をすれば高齢者にも応用ができる製品だと思います。

お子様の利き手に合わせて、左・右どちらにも45度まで曲げることができるようになっていながら、手はシッカリと握れるグリップになっているなど、工夫された設計になっています。

また、先の部分も口元に持っていきやすいように、角度を調整することもできます。スプーンの「さじの部分」が小さくなっているので、お子様の口に合わせるなど優しい設計になっています。

フォークの先は「凹凸状の突起」を作っているため、麺類等が滑り落ちるのを防いでくれるなど、細かい配慮がされています。

賞種 製品写真
賞の種類 優秀賞
受賞会社株式会社小森樹脂
受賞製品 キャップオープナー
受賞理由

若者の間で流行った「ハンドスピナー」を思い出させる商品ですが、実は手の力がない人、お子様、高齢者や、爪を保護したい女性向けの商品です。時代の流れで「栓抜き」等を使った商品がなくなり、包装の方法もペットボトルやレトルトパウチ包装(ポカリスェットなどをゼリー状にして包装した商品)が増えてきました。
特に、手の力が弱い高齢者やお子様にとっては、「ペットボトル」や「レトルトパウチ包装」のフタを開けるのは一苦労です。手の力がない人、お子様、高齢者や、爪を保護したい女性にとっては大変便利な商品です。

中央のペットボトルオープナーは、海外のペットボトルにも対応できるように2段構造になっています。周囲にある穴はレトルトパウチ容器のオープナー(10種類以上の形状に対応)となって一体化されています。

この「キャップオープナー」を1つ持っていると、いろいろな物が楽々と開けることができて便利です。

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